Yuko Nagai
レモンとライム
更新日:2019年8月12日
あの子が死んでから、もう何年も経つ。
人の死って、こんなに実感のないものなのか。
あんなに大切だった、僕のかけがえのないあの子が、いなくなったんだ。
僕の人生においてこんなに重大な事件はない。
なのに、いまだに信じられないんだ。実感がわかないんだ。
あの子が死んだって、何も変わらずに朝が来て、何も変わらず街が動き出す。
僕はお腹もすくし、眠くもなるんだ。
ほんとにあの子は死んだの?ほんとにもういないの?
ここは夢の中なんじゃないの?
今でも信じられないよ。
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「レモンとライム」
作詞・作曲/永井優子
編曲/Cross-section
レモンとライムをしぼって
ソーダに入れて君にあげるよ
気分はどうだい
僕はなんてことない
なんてことないよ
それは遠い昔
君の命が燃えた夏の日
暑かった夏の日
燃えた火の粉
今年もよく帰ってきてくれたね
ゆらりほたる
季節はめぐる もう秋だね
空見上げてシャツを羽織るよ
気分はどうだい
僕はなんてことない
なんてことないよ
ここは東京
君の声が聴こえる街だね
賑やかな街だね
向かい風が僕の体をすり抜けてゆく
ふわりふわりなびく
吐く息が白い そう冬だね
相変わらず君を想うよ
春になったらまた夏が来るよ
なんてことないよ
思い出すよ 君と飲んだソーダ水の味
レモンとライムの
燃えた火の粉 燃えた命
暑かった夏の日 暑かった夏の日
レモンとライムをしぼって
ソーダに入れて一緒に飲もう

#Cross-section